新学期を迎えて    校長 山口 雄三



 4月からほぼ1ヶ月半が過ぎ挨拶が大変遅くなりました。このたび赴任しました山口 雄三と申します。生まれも育ちも川島町です。よろしくお願いします。

 さて、4月にスタートしてからじっくりと生徒を観察してきました。野球部を中心にさわやかな挨拶。どの生徒も素直で仲良く、よく掃除をし授業態度も良好で、交通マナーやルールもしっかりと守れている。それはもう申し分ありません。 また、生徒全体の雰囲気は,一言で表現すると『まったり』としていてどんな個性の生徒でも受け入れる許容力と寛大さを感じます。県下でも、この『まったり』は珍しいし、川中生の誇るべき特性であります。しかしながら、同時に物足りなさも感じるのです。つまり、『すべてにフレンドリーである。』ということです。

 特にそれを感じるのが部活動です。どの部も先輩が優しく後輩との関係がフレンドリーです。一見外から見ると微笑ましい集団に見えます。しかし、部活動は本来、仲良しクラブではなく、先輩、後輩のけじめをつけ鍛え合う集団であるべきと思います。
後輩は先輩を敬い、先輩は後輩の世話をし、部の伝統や、やり方をていねいに教える。そして、部活動の究極の目的は、指導者が『感謝できる心を育てられるか。』ではないかと思います。自分の努力以外に、周りの部員のおかげでよく練習でき,うまくなり、レギュラーになれたことなども含め、、保護者や指導者など自分を取り巻くすべての人に感謝できる心を育てる。思春期の生徒に『親への感謝』は難しいですが、指導者としては、いつも目指していかなければいけないところです。

 本来、子どもは、勉強も含め、「もっと知りたい。もっと学びたい。もっと練習したい。もっと強くなりたい。もっと教えてほしい。」など、貪欲な欲求が心の奥底にあるはずと信じています。この心の奥底の琴線に触れながら、子どもの良いところを伸ばしていく営みが教育であり、教師の生きがいです。とは言っても、現実には部活動を指導している先生方は大変です。土曜、日曜、祭日もほとんど休みなしが当たり前である。
本当に『ご苦労さんです。』保護者の皆様も部活動を応援していただき、朝早くから朝食、弁当、送迎、応援、洗濯等で、これまた寝不足の方もでてくる。これもまた大変である。しかし、私自身も親として体験してきたことですが、子どもの追っかけは、子どもの一生のうちで3年〜6年くらいしかできません。あっという間に子どもは親から巣立っていくものです。高校くらいになると、少し子どもとの距離が出てきます。親として少し寂しくなります。子どものおかげで様々な人と出会い、大人社会の輪が広がったり,昔の自分(中学時代)にワープできたりすることもあります。そんな、追っかけは時として素敵な時間にもなります。しかし、親として、どうしても自分の子どもには感情が入り厳しく見てしまいがちです。勝った負けたの結果だけを追ってしまうこともあります。

 【親】という漢字は【木の上に立って見る】と書きます。やはり、距離を置き,少し遠くから客観的に見る余裕がほしいものです。近くは,いつもうるさく指導している監督に任せ、親は失敗しながら成長している子どもの姿をしっかりと見て評価してほしいです。これは、私からのお願いです。

 最後に、本校の自慢のスタッフは、学習面や進路、生活面、部活動等精一杯の努力を惜しみません。何でも気軽に相談してください。

 生徒の皆さんにも一言お願いです。『ひたむきに努力する生徒であってほしい。』